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転ばぬ先の杖 ~信じて任せて待つ~

用意周到,予め予測し,失敗のないように注意することの大切さを「転ばぬ先の杖」と言います。

子育てでもわが子に良かれと思い,つまづかぬようにとあれやこれやと手を出し,口を出してしまいます。「危ない」「ダメ」「やめて」などノーのオンパレード。親の基準や価値観に縛られた子どもたちは,まるで親が囲った温室で育てられていているかのようです。さらに,「早く,早く」「何してるの」と親のペースに合わせるよう急き立てられます。その子のペースでじっくりと見つめて感じて考える時間も心のゆとりもなくなってしまいます。

子どもを本当の意味で大事にするということは,子どもを認めることであり,信じることです。まずは,子どもの思いや考えを聞きましょう。そして,子どもの力を信じて任せてみましょう。ハラハラドキドキするかもしれません。イライラするかもしれません。とにかく子どもに任せることです。口や手が出そうになるのをグッとこらえて見守りましょう。とにかく待ちましょう。その結果,失敗しても,思い通りにいかなくてもいいのです。それも子どもにとっての大きな学びになります。「だからダメだって言ったでしょう」などと子どもを責めるような言葉は禁句です。

子育てにおける転ばぬ先の杖は,失敗や間違いを予測し,失敗や間違った時の対応を子どもがしていけるような見通しを親が持っておくことだと言えるでしょう。